謝依旻(しぇいいみん)女流本因坊(29)に藤沢里菜女流立葵杯(20)が挑戦している第37期女流本因坊戦五番勝負(共同通信社主催)の第4局が5日、東京・市ケ谷の日本棋院で打たれ、藤沢が228手で白番中押し勝ちし、シリーズ3勝1敗でタイトルを奪還した。
女流棋戦最高峰の同棋戦で、藤沢と謝の挑戦手合は4期連続。最初の顔合わせとなった3年前の第34期は謝が藤沢からタイトルを奪取したが、以後、毎年タイトルが移動していた。
藤沢は2期ぶり3期目の女流本因坊位に就き、女流立葵杯、女流名人と合わせて女流三冠に。謝は2007年に女流本因坊を初獲得して以来、タイトルホルダーが挑戦者を迎え撃つ挑戦手合制で11年ぶりに無冠となった。
藤沢は「(本局は)あまり自信がなく、最後の最後でよくなったと思った。三冠の実感はないが、これからも変わらず頑張っていきたい」、謝は「(無冠になったのは)これが今の自分の実力と思います」と話した。(大出公二)