甲府市の常磐ホテルで15日から打たれていた第43期囲碁名人戦七番勝負(朝日新聞社主催)の第5局は16日午後6時20分、挑戦者の張栩(ちょうう)九段(38)が井山裕太名人(29)に284手で白番9目半勝ちし、カド番をしのいでシリーズ成績を2勝3敗とした。持ち時間各8時間のうち、残りは井山名人が1分、張挑戦者は1時間10分だった。
第6局は22、23日、静岡県熱海市で打たれる。(村上耕司)
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〈張挑戦者の話〉 途中から思わぬ変化。相手の妙手もあり訳が分からなかった。左辺のコウを解消し勝ったと思った。運が良かった。
〈井山名人の話〉 2日目に入って大変かなと思った。その後、勝負形になったと思ったが難しかった。最後の判断ミスがひどかった。