来年10月に携帯電話事業に参入する楽天は7日、電波をやりとりする基地局の設置工事を始めた。自前の通信網を整備して「第4の携帯電話会社」として格安スマホ業者並みの低料金で参入する方針で、三木谷浩史会長兼社長は「携帯業界に新風を起こしたい」と意欲を示した。
ソフトバンク携帯電話で通話・通信障害 復旧めどたたず
総務相「全国で不便、遺憾だ」 ソフトバンク通信障害
三木谷氏は、基地局工事の安全祈願祭後に報道陣の取材に応じ、「安定かつ高速なネットワークを、みなさんに使いやすい値段で提供するのが我々のミッションだ」と語ったが、具体的な料金プランは「戦略上の秘密」として明かさなかった。ソフトバンクで起きた大規模な通信障害については「一層身を引き締めて安定性を追求していきたい」と話した。
楽天は来年10月のサービス開始時は東京、名古屋、大阪を中心に約3千の基地局をつくり、自前の通信網を整備する。地方では当初はKDDI(au)の通信網を借りながら、徐々に自前の基地局を増やし、2025年度末までに約2万7千まで増やす計画だ。政府は楽天と、NTTドコモなど大手3社の競争により、携帯料金が下がることを期待している。(徳島慎也)