今年5月の番組出演をきっかけに話題になり、「1年前には考えられなかった」出来事が起きている。高校生シンガー・ソングライターの崎山蒼志(そうし)さんが、12月5日にファーストアルバム「いつかみた国」を発売した。来年2月には東京と大阪、名古屋に加え、地元静岡をめぐる初のツアーがある。
浜松市在住の高校1年生。ビジュアル系バンドが好きな母の影響でギターが弾きたくなり、4歳から教室に通った。小学6年生から本格的に曲を作り始め、自作曲数は400近くになるという。
転機は5月に出演したインターネットテレビ「AbemaTV」の「高校生フォークソングGP」。巧みなギタープレーと独自の世界観を持つ歌詞により、動画がSNSで広まった。番組公式動画の再生回数は800万回以上。ロックバンド「ゲスの極み乙女。」の川谷絵音さんはSNSで「プロデュースさせて」。「くるり」の岸田繁さんも「右手最高」と絶賛した。
番組で歌った「五月雨」は中学1年のときに作った。「考えすぎちゃう子どもだった」といい、人間関係に悩んだ思いを歌詞につづった。ミュージックビデオの再生回数は200万回を超えている。
初アルバムには「今の自分が詰まっている」という。ギターの弦を触るうちにも曲が生まれる。「何年経って聴いても納得できる曲を出していきたい」と話す。
ツアーのチケットは12月22日発売。2月9日に浜松の「窓枠」、2月11日に東京・浅草の「雷5656会館」、2月16日に名古屋・新栄の「Live&Lounge Vio」。2月17日に大阪・心斎橋の「Music Club JANUS」。問い合わせは東京会場はHOT STUFF PROMOTION(03・5720・9999)。名古屋・静岡会場はJAILHOUSE(052・936・6041)。大阪会場は清水音泉(06・6357・3666)。(山下奈緒子)