ムード歌謡グループ「純烈」の友井雄亮さん（３８）が同居していた女性に暴力をふるっていたことなどを報道され、グループを脱退し芸能界を引退すると発表したのを受け、純烈の残りのメンバー４人が１５日、会見を開いた。改めて被害女性やその家族に謝罪。解散はせず、今後は４人で活動を続けるという。

「純烈」友井さん、引退の意向 女性への暴行認める

酒井一圭（かずよし）さん（４３）、後上翔太さん（３２）、白川裕二郎さん（４２）、小田井涼平さん（４７）の４人は黒いスーツ姿で登場。リーダーの酒井さんが「相手方の女性、ならびにご家族の方にご迷惑をおかけしたことを改めておわび申し上げます」「応援してくださるファンのみなさま、関係者のみなさまにご心配やご迷惑をおかけしています。本当に申し訳ありません」と述べると、４人は２度頭を下げた。

報道陣から、グループの解散の可能性について尋ねられると、酒井さんは否定したが、「友井がすべて認めた瞬間、自分の中では『これは解散なのか』ということも頭の中ではよぎりました」と明かした。それでも活動を続ける理由について、「応援してくれているファンの皆さんや、健康センターで支えてくれた方々のことを思うと、ここから僕ら４人、一致団結して頑張るということも含めて見せていかないと。夢の紅白歌合戦をつかんで、これから全国にお礼を言いに行こうという矢先だったので、そのお礼を言えないのはあり得ない」と話した。

小田井さんは、今回明るみになった友井さんによる女性への行為を許せないといい、「ステージで歌って騒いでいる彼は大好きなんですけど、一歩ステージを降りた、牧山雄亮（友井さんの本名）は大嫌いだと言うしかない」と声を詰まらせた。白川さんは、友井さんとの思い出を尋ねられると、こらえきれずに涙をこぼし、ライブでのエピソードを披露。「（普段は温泉施設でのライブにしか来ない女性が）足が悪いのをおして（温泉施設ではない場所での）ライブに来てくれたときに、あいつが真っ先にそのおばあちゃんのところにいって、ありがとうって言った時の笑顔が忘れられない」と話した。

酒井さんは今後の活動について、「あきらめない気持ちをもって、紅白に出場させていただいたわけですから。この１１年も苦労の絶えない１１年でしたけど、またここから苦労元年ということで。一丸となって、必ずまたいつの日か、僕らのようなグループでも紅白歌合戦にまた選んでいただけるように、また応援していただけるように」「このまま失速していく自分自身を今まで関わった人たちに見せたくない。ピンチからはい上がる姿を本当にさらして、必ずまた紅白歌合戦に出るまではやめられない」などと話した。

純烈は２００７年に結成。スーパー銭湯を巡って人気に火がつき、念願だったＮＨＫ紅白歌合戦への初出場を昨年末に果たしたばかりだった。（矢田萌）