劇作家の三谷幸喜が作・演出したミュージカル「日本の歴史」が上演中だ。教科書のようなタイトルだが、実際、卑弥呼の時代から太平洋戦争までの1700年間を、7人の俳優で、2時間半の舞台にぎゅっと詰めこんだ。楽しみながら歴史が学べる、そんな作品になったのだろうか。
東京大学史料編纂所教授 山本博文さん
日本の歴史をミュージカルで卑弥呼から現代まで描くという。どうしたらそんなことができるのかと興味を持ち、見にいった。
いきなり、日本からはるか遠く、海の向こうの家族の話から始まって当惑したが、卑弥呼が登場し、今の立場・人生は自分の望みとは違うと言い、コーラスで「INGA(アイエヌジーエー) 因果」と歌い始めたところから、引き込まれていった。歴史には法則はないが、因果関係はあるといつも書いてきたからだ。
偶然に見える個々の歴史的事件…