障害のある、ありのままの身体を、芸術表現へと昇華させる創作を続ける大阪の「劇団態変」が、関西では約1年半ぶりとなる新作公演を行う。タイトルは「箱庭弁当 ―さ迷える愛 破」。捨てられた弁当のおかずたちの冒険を描く、態変流ファンタジーという。
「健常者規範に合わせ、障害者に『こうしなさい』と言うことだけを正義とする。そうした価値観が、健常者の首もしめている。障害者側の世界観があるんだと提示したい」
1983年の旗揚げ以来、その思いで表現を続けてきたという、作・演出で主宰の金満里(キムマンリ)。その姿勢は近年、よく耳にする「障害者アート」の言葉とは、一線を引く。「アートはアートで、一つでいいんです」
「弁当」を題材に選んだのは、…