園児の定員超過や保育士数の水増しなどが発覚し、こども園認定を取り消された兵庫県姫路市の「わんずまざー保育園」(2017年12月廃園)をめぐり、元園児(4)と両親が「虐待行為があった」として元園長の女性に125万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が19日、神戸地裁姫路支部であった。徳岡由美子裁判長は「元園児の精神的苦痛は軽くない」として、103万円の支払いを命じた。
判決は、園が不十分な量の食事しか園児に与えず、発育や食習慣への悪影響が懸念される▽保育士数が足りず、園児の生命や身体に危険が生じ得る状況だった――などと認定した。
元園児の母親(41)は判決後の会見で「子どもの様子からは園内の様子がわからず、通わせていたことに自責の念しかなかった。損害賠償が認められ、ほっとしている」と話した。