「毎月勤労統計」の不正調査問題で、根本匠厚生労働相は29日の閣議後記者会見で、特別監察委員会の外部有識者が聞き取りをしたと説明していた課室長・部局長級職員20人のうち8人について、「身内」の同省職員だけで聞き取りをしていたと発表した。これで37人への聞き取りのうち7割弱を身内が行っていたことになる。根本氏は「誤った答弁があり、大変遺憾だ」と述べた。
厚労省は24日の衆院厚労委で、聞き取り対象37人のうち17人は「身内」による聞き取りだったが、課室長・部局長級20人は「必ず(監察委の)委員にヒアリングしていただくことにした」と答弁していた。根本氏はこの答弁を訂正した理由について、「精査した結果」とだけ述べた。有識者が37人全員への聞き取りをやり直し、新たに3人にも話を聞いたとした。
また、次官級の宮川晃厚労審議官は有識者による聞き取りのうち部局長級3人、定塚由美子官房長は部局長級4人の聞き取りに同席し、質問していたと発表。定塚氏は同省職員だけで実施した部局長級への聞き取りにも加わっていた。根本氏は「同席の報告は受けていない。私が(同席を)指示したことはない」と強調した。
国会でも、答弁の誤りや検証の…