国連安全保障理事会で対北朝鮮制裁の履行状況を監視する専門家パネルが、「北朝鮮が核・ミサイル開発計画をやめていない」とする分析を最新の年次報告書に盛り込む方向で最終調整している。北朝鮮は「朝鮮半島の完全な非核化に向け努力する」と約束したが、進展していないことが改めて浮き彫りになった。
朝日新聞が確認した報告書によると、寧辺(ヨンビョン)の核施設で昨年2月~11月、水路の掘削工事のほか、5メガワット黒鉛減速炉の排水施設付近で新しい建物が建設されたことが衛星画像で判明。昨年6月には、この新しい建物から排水があったことも確認された。昨年9月~10月に減速炉の稼働が停止し、使用済み燃料棒が取り出された可能性がある、との情報も記されている。
さらに、放射化学実験施設と蒸気プラントが稼働している可能性も判明。昨年4月27日~5月8日、メンテナンス作業のためと見られる施設から噴煙や、石炭の備蓄量の変動が確認された。昨年11月には建物内の温度の変化を感知した情報もあるとしている。
一方、北朝鮮が制裁に反して漁…