自民党行政改革推進本部は1日、統計改革などを検討するチームの会合を開き、チェック機能強化などを政府に提言する方針を決めた。チーム座長の山本幸三元地方創生相は、統計不正問題を受けて浮上している「厚生労働省分割論」に否定的な見解を示した。
統計不正問題では「厚労省がでかすぎて1人の大臣で目配りできない。労働、医療、保険の分野を分けていかないといけない」(萩生田光一・自民党幹事長代行)との分割論が出ている。山本氏はこの日の会合後、「分割したところで統計自体にチェックやガバナンスがない限りは同じことだ」と記者団に指摘。「統計庁」のような独立組織の創設にも「一元化した新しい組織をつくるようなことは、むしろ弊害がある」と述べた。(及川綾子)