女子受験生の得点を一律に下げるなど、過去の不正入試が発覚した東京医科大で2日、今年の一般入試が始まった。大学関係者によると、志願者数は昨年の約3千人から3分の1ほどに減り、試験会場も2会場から1会場にしたという。
大学側は過去2年間に、不正に不合格となっていた受験生の一部を追加合格とし、今年の一般入試の募集定員は75人から34人に減らした。だが、出願の受け付けを昨年12月に開始してからも、2013~16年度の入試不正についての第三者委員会の報告書などが公表される事態となった。
2日に受験した1浪中の男性(19)は出願するか、ぎりぎりまで悩んだという。いまの募集定員も、追加合格者が最終的に入学を希望するかどうかで変わる。「定員が決まらない中で出願するのは怖かった。でも、今回こそクリーンな入試、採点をしてくれるだろう」と決断した。
別の大学に在籍中の20代の女性は、志願者数減でチャンスがあると見込んだ。ただ、「これで公正になるとは思えない。2次の面接試験で女子を低くつけることだってできる。不信感は残ります」と語った。
同大の説明不足を指摘する声も…