キーマンの大西氏とは?
厚生労働省の大西康之(おおにし・やすゆき)・前政策統括官は、一連の統計不正発覚の端緒となった「毎月勤労統計」で不正な抽出調査が行われた原因を調べる責任者であり、「賃金構造基本統計」では計画と異なる郵送調査をしていたことを知りながら根本匠厚労相に報告しなかった職員でもある。衆参厚労委員会が1月24日に行った閉会中審査では答弁していたが、今月1日付で更迭され、大臣官房付に異動となった。
大西・前政策統括官、不正調査を昨年12月に次官に報告
野党は「毎月勤労統計」「賃金構造基本統計」の問題解明の重要人物とみて国会招致を求めていた。与党は当初拒否していたが、8日の衆院予算委員会に招致することで合意した。
大西氏は、1960年10月生まれの58歳。東大法学部卒業後、84年に旧労働省に入省。内閣法制局参事官、厚労省労働基準局監督課長、職業安定局総務課長などを経て、2018年7月に政策統括官(統計・情報政策、政策評価担当)。19年2月1日付で大臣官房付となった。