安倍晋三首相は6日夜、自民党7派閥のうち石破派を除く6派閥の事務総長らと首相公邸で会食した。首相を支持した昨秋の党総裁選の慰労が名目だが、公邸の裏口からひそかに入り、取材に対し、会合自体を否定する出席者もいる異例の会合となった。
出席者によると、会合では国会で野党から追及を受けている統計不正問題や、細野豪志衆院議員の二階派入りなどが話題になった。参院選情勢についても意見交換し、首相は「参院選で1人区を落とさないように結束してがんばろう」などと話したという。
ただ、この日の会合については首相周辺から箝口令(かんこうれい)が敷かれ、首相の出身派閥である細田派事務総長の下村博文・元文部科学相は7日、記者団に「昨日はそういうことはしていないと正式に言う」と否定した。総裁選で首相支持と石破茂・元幹事長支持でわかれた竹下派も参加しており、石破派からは「何が(総裁選が終われば)ノーサイドだ」と反発の声が上がった。(明楽麻子)