タイのワチラロンコン国王は8日夜(日本時間9日未明)、姉のウボンラット王女が総選挙でタクシン元首相派の政党の首相候補になったことについて、王室メンバーが政治にかかわることは「不適切だ」と表明した。王女の立候補はタイ政治の構図に大きな影響を与えるとみられたが、国王の反対表明で情勢は再び混沌(こんとん)としてきた。
タイのウボンラット王女、党首相候補に 恋チュン話題
タイ王女って首相になれる? 「そもそも王族なのか…」
国王は声明で「王室の高位の者が政治の世界に入ることは、いかなる理由や方法であれ、非常に不適切だ」と批判。王室は政治の上に位置し、政治的に中立であるべきだとの考えを強調した。
8日朝、タクシン派政党の一つ、タイ国家維持党が王女を党の首相候補として擁立し、選管に届け出ていた。ウボンラット王女も自身のインスタグラムに「国を繁栄に導きたい」と書き込み、意欲を見せていた。
王室メンバーが特定の政党の首…