ベトナム戦争中に米軍がまいた枯れ葉剤の影響とみられる結合双生児として生まれ、日本の支援で分離手術を受けた「ベトちゃん、ドクちゃん」の弟グエン・ドクさん(37)は14日、ベトナム南部ホーチミンに1月に開業したばかりの日本風の飲食店を閉店したことを明らかにした。自身の体調不良が主な理由という。
ドクさんはフェイスブック(FB)に日本語で、「皆様、この間支援して下さって誠にありがとうございました。私の人生の努力に大きいモチベーションの元になりました」と記した上で、店を閉めたことを明らかにした。「健康状態と場所代の関係」が閉店の理由としている。
ドクさんはベトナムが旧正月の休暇中だった今月7日、体調不良で入院していることをFBで明らかにしていた。
1月6日に開いた飲食店は、日本への感謝を込めて「ドク ニホン(Duc Nihon)」と名付けた。うどんやコーヒーを出し、日本からの訪問者との交流の場にもしていた。ドクさんは体調が回復すれば、講演活動は続けるとしている。(バンコク=鈴木暁子)