滋賀県彦根市の彦根署河瀬駅前交番で昨年4月、井本光(あきら)巡査部長(当時41)を拳銃で撃って殺害したとして、殺人と銃刀法違反の罪に問われた元巡査(20)=当時19歳、懲戒免職=を懲役22年とした大津地裁判決が確定した。22日の期限までに検察、弁護側がいずれも控訴しなかった。
判決によると、元巡査は井本さんから書類の訂正などの指導や注意を受けることが続き、昨年4月11日にも厳しく叱責(しっせき)され、同日夜に交番で井本さんの後頭部と背中を拳銃で2発撃って殺害。同日午後8時半ごろまで、実弾3発が入った拳銃を持ったまま逃走した。
元巡査の責任能力の程度が争点になったが、判決では、元巡査が井本さんの背後から拳銃を的確に用いて殺害したことや、交番から逃走する際に施錠していることなどを挙げ、心神耗弱状態だったとする弁護側の主張を退けた。(石川友恵)