大津市の交差点で車同士がぶつかり、信号待ちをしていた保育園児ら16人が巻き添えで死傷した事故。左足骨折などの重傷を負った土井鈴菜ちゃん(3)の両親が弁護士を通して、朝日新聞の取材に文書で応じた。心身に深い傷を負った悔しさなどがつづられていた。
文書は母親がA4判で5枚にわたって記した。鈴菜ちゃんは左足と骨盤の骨を折り、ギプスで固定された入院生活を続けているという。
「事故当時のことを思い出しながら、胸が張り裂ける思いで書かせて頂きました。事故で亡くなった子どもたちや私たちを含め、傷ついた方々の思いが無駄にならないよう、皆様に伝わればと思っています」との書き出しで始まっていた。
事故当日について
保育園から携帯に電話があったので出ると、担任の先生の声で「お散歩の途中で事故に巻き込まれました。今、順番に病院へ搬送されているので、搬送先の病院が分かり次第、連絡します」。いつもとは明らかに違う様子でした。職場の友人から「ニュースに出ている!」とLINEが入り、詳細も何も知らなかった私は初めて、事の重大さに気づきました。
救急救命室の中に入ると、娘は検査をされている最中。私たちの顔を見て「ママー!」と大泣きしていました。私も娘の顔を見て手を握り泣き崩れました。「ママ、痛い! 痛いー!」と言っていましたが足が折れているからか、動けない様子でした。
小さな手に点滴がつながれ、あ…