高校生棋士の藤井聡太(そうた)七段(16)の活躍で人気が高まる将棋に親子で親しんでもらうイベント「朝日おやこ将棋フェスティバル」が3月17日、大阪市中央区の「なんばスカイオ コンベンションホール」で開かれる。藤井七段や、史上最年少の21歳で名人となった谷川浩司九段(56)らが参加する。親子約100組を、28日から募集する。
日本将棋連盟と朝日新聞社が主催し、協賛は「和食麺処 サガミ」。日本将棋連盟関西本部(大阪市)に所属する5人の棋士が参加する。
今回のメインテーマは、将棋の上達法とされる「詰将棋(つめしょうぎ)」と「次の一手」。谷川九段が「詰将棋の魅力」と題して講演するほか、藤井七段は第12回朝日杯将棋オープン戦(朝日新聞社主催)の棋譜を題材に「次の一手」を解説する予定だ。
会場では棋士が用意した詰将棋の問題に親子で取り組んでもらう。棋士の中でも詰将棋が得意な棋士は「終盤が強い」と対戦相手に恐れられるが、今回参加の棋士5人はいずれも詰将棋が得意。藤井七段は、自作の詰将棋を色紙に書くこともあるほど詰将棋の創作が得意で、詰将棋を解く速度や正確さを競う「詰将棋解答選手権」でも4連覇中。終盤の強さの秘密に、詰将棋を挙げる分析も多い。
谷川九段も子どものころから詰将棋に親しみ、「光速の寄せ」と称される終盤力を誇る。浦野真彦八段(54)は優れた詰将棋を創作した人に贈られる「看寿賞(かんじゅしょう)」を2度も受賞し、詰将棋創作の達人とされる。「1手詰(づめ)ハンドブック」など、初心者でも取り組みやすい著書も多い。谷川九段の唯一の弟子、都成(となり)竜馬(りゅうま)五段(29)や、藤井七段と同じ杉本昌隆八段(50)門下で、藤井七段の姉弟子にあたる室田伊緒(いお)女流二段(29)も詰将棋が得意だ。
参加者が詰将棋や次の一手を考えている時、棋士がアドバイスしてくれる場面もありそうだ。
午後1時に開会し、午後4時過ぎに終わる見通し。料金は2千円(保護者1人+子ども1人)か、3千円(保護者1人+子ども2人、もしくは、保護者2人+子ども1人)。申し込み・詳細は特設サイト(
http://t.asahi.com/oyakoshogi
)で。2月28日午前10時から先着で受け付ける。問い合わせは、朝日新聞社「おやこ将棋」事務局にメール(oyako―
shogi@asahi.com
)で。(佐藤圭司)