広島県神石高原町は4日、若いファミリー世帯を対象に、宅地を「1坪8円」で販売すると発表した。町が進める定住促進策の一環。全5区画で、4月から募集を始める。
宅地は、町役場から北東約10キロの豊松地区にある。2004年の4町村の合併で神石高原町が誕生する前は豊松村だった。過疎化に伴い、地区で唯一残る豊松小学校も児童が18人にまで減少。存続に向けて児童を増やしたいという。
宅地は、239平方メートルが3区画、413平方メートルが2区画。町所有の遊休地を活用し、それぞれ価格(1区画)はわずか576円と1千円とした。入江嘉則町長の重点施策が「定住促進」など八つあり、1坪8円に設定したという。
入居の条件は、町外に居住し、小学生以下の子どもがいる家庭で、宅地の購入後、3年以内に建築を完了する――など。応募多数の場合は抽選とする。
町によると、宅地から小学校や役場支所、保育所まで徒歩で10分前後と近く、「ぜひ、応募して」と呼びかけている。問い合わせ先は町総務課(0847・89・3330)へ。(天野剛志)