中央省庁での障害者雇用数の水増し問題を受け、政府は法定雇用率が達成できなかった省庁の予算を減らす仕組みを導入する方針を固めた。民間企業にはすでに事実上の「罰金」となるペナルティーがあり、類似の仕組みをつくることで法定雇用率を確実に達成する狙いがある。2020年度からの導入をめざす。
国や企業などは、従業員数の一定割合(法定雇用率)の障害者を雇うことを障害者雇用促進法で義務づけられている。現在は国や地方自治体が2・5%、企業が2・2%だ。
民間企業が達成できなかった場合、原則、不足1人につき月5万円の納付金を国に支払わなければならない。一方、国や地方自治体にはこうした制度がなく、企業や自民党から「民間だけにペナルティーがあるのは不平等だ」との批判が出ていた。自民党の部会は6日、「国民の理解が得られない」とし、未達成の場合には「予算面における対応を行う」ことなどを政府に求める決議をまとめた。
今後、厚生労働省と財務省など…