内閣法制局の横畠裕介長官は8日の衆院内閣委員会で、国会審議で野党議員に対し「声を荒らげて」と発言したことについて、「行政府にあるものの発言として誠に不適切だった」と述べた。立憲民主党の初鹿明博氏の質問に答えた。
野党、法制局長官に辞任要求「法の番人が政権の門番に」
横畠氏は6日の参院予算委で、立憲会派の小西洋之氏に「国会議員の質問は、内閣に対する監督機能の表れだとする(政府の)答弁(書)を確認してほしい」と問われ、「(国会の機能は)このような場で声を荒らげて発言するようなことまでとは考えていない」などと答弁。野党側の抗議を受け、発言を撤回した。
初鹿氏は「小西氏が気に入らなかったのか、野党に何を言ってもいいという意識があったのか、こういう発言をすれば安倍(晋三)首相に気に入ってもらえると思っていたのか」と答弁の意図について質問。横畠氏は「指摘のような意図は全くない」と否定し、「(質問のあり方は)質問を受ける政府の側で何か申し上げる、評価する事柄ではない。質問のあり方について申し上げたのは誤り、越権であり撤回しおわびした」と答えた。