米国市民権を持つサウジアラビアの医師が、サウジ当局に拷問を受けて1年以上にわたって拘束されていると米メディアが報じ、波紋が広がっている。昨年10月にトルコのサウジ総領事館でサウジ人記者が殺害されて以降、米国内のサウジ批判は収まっておらず、新たな火種になるとの見方も出ている。
ニューヨーク・タイムズ(NYT)紙やAP通信によると、拘束されているのはワリード・フィターヒ氏(54)。1980年代から米国のジョージ・ワシントン大やハーバード大で学び、市民権を取得。2006年にサウジに戻り、西部ジッダで病院を開業した後は、講演活動やテレビ出演をする傍ら、定期的に米国を訪れていたという。
フィターヒ氏は17年11月、サウジのムハンマド皇太子が主導した、「反腐敗」名目の捜査で拘束されたが、詳しい理由は明らかにされていない。NYTは友人の話として、フィターヒ氏が殴られ、下着を脱がされるなどの暴行を受けたと伝えた。電気ショックで拷問を受けることもあったとし、精神的にも不安定な状態にあるという。
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