11日午前0時ごろ、青森県弘前市大森の農業八代光弘さん(77)方から出火、木造一部2階建て住宅約270平方メートルが全焼した。県警によると、約6時間後に鎮火したが、焼け跡から女性2人、性別不明1人の計3人の遺体が見つかった。
消防などによると、八代さんは、妻(69)のほか、40代の娘といずれも10代の孫3人の計6人暮らし。八代さんは無事で、妻は病院に運ばれたが命に別条はない。県警は、連絡が取れていない残り4人の行方を捜している。
現場はJR弘前駅から北西約15キロの畑に囲まれた集落。八代さん方は焼け落ちており、ほとんど原形をとどめていなかった。警察や消防の関係者ら計約20人が現場を調べる様子を、近所の住民が心配そうに眺めていた。
近くに住む男性(46)は、出火当時寝ていたが、犬の激しい鳴き声で目を覚まして外を見ると、八代さん方が火に包まれていた。八代さんの妻が屋外に避難しており、寝間着姿に裸足で「助けて」と叫んでいたという。「消防車が到着した時にはもう屋根が落ちていて、手がつけられない状態だった」と男性は話した。