青森県警は8日、今春の青森県議選で初当選した自民党県議会議員の沢田恵(さとし)容疑者(61)を公職選挙法違反(買収、事前運動)の疑いで逮捕し、発表した。県警は認否を明らかにしていない。
県警によると、沢田容疑者は2~3月ごろ、陣営幹部2人と共謀し、票のとりまとめなどの選挙運動の報酬として、有権者数人に現金数万円ずつを配るなどした疑いがある。
この選挙をめぐっては、沢田陣営の幹部から選挙運動の報酬として現金を受け取ったとして、同県三戸町の町議会議員3人が公職選挙法違反(被買収)容疑で逮捕され、その後処分保留で釈放されていた。釈放された北向敦(61)、和田忠(63)、中村喜正(67)の3町議のうち、北向容疑者はこの日、沢田容疑者と同様の容疑で再逮捕された。
捜査関係者によると、両容疑者が現金を配るなどした相手はいずれも三戸町議。県警は三戸町議の半数以上が現金を受け取っていた可能性があるとして、複数の町議から任意で事情を聴いている。(仲川明里、板倉大地)