宝塚歌劇団の花組トップスター明日海(あすみ)りおが、11月24日付で退団する。歌劇団が12日発表した。
フォトギャラリー「麗しのトップ 明日海りお」
退団公演は8月23日に宝塚大劇場で開幕するミュージカル「A Fairy Tale ―青い薔薇(ばら)の精―」、レビュー「シャルム!」。東京宝塚劇場千秋楽をもって退団となる。
宝塚歌劇100周年の節目だった2014年にトップ就任。「エリザベート」や「新源氏物語」「ポーの一族」などに主演して、透明感あふれる美貌(びぼう)と繊細な演技で高い人気を集めてきた。6月には、宝塚歌劇では初めてとなる横浜アリーナでのコンサートが決まっている。
東京宝塚劇場(東京都千代田区)での「カサノヴァ」の上演は29日~4月28日だが、この公演で相手役のトップ娘役・仙名彩世(せんなあやせ)が退団するなど、組は変化のときを迎えている。
明日海は静岡市出身、2003年に初舞台。月組では「ロミオとジュリエット」でロミオとティボルトの役替わりを演じるなど活躍した。13年に花組に組替えとなり、14年5月にトップスターに就任。相手役となるトップ娘役の蘭乃(らんの)はなと組んで、大作「エリザベート」で大劇場お披露目を果たした。
15年には「ベルサイユのばら」などを上演した台湾公演を成功させた。また、「新源氏物語」の光源氏役では、15年度の第70回文化庁芸術祭賞の新人賞を受賞。タカラジェンヌとしては4人目で、「匂い立つような美しさと凜(りん)とした気品で光源氏を情熱的に演じ、宝塚の『二枚目』の系譜に新たな1ページを付け加えた」と評された。
全5組の中で、現在トップとしてのキャリアは最長だ。この間、蘭乃(らんの)はな、花乃(かの)まりあ、仙名彩世と計3人の相手役を迎え、次期トップ娘役が発表されている華(はな)優希(ゆうき)で4人目と組むことになる。
3月11日、宝塚大劇場(兵庫…