陸上自衛隊が海外で行った他国との共同訓練について、防衛省が共産党の穀田恵二衆院議員の要求に応じて資料を作成しながら、2カ月あまりにわたって提出していなかったことが13日、衆院外務委員会で明らかになった。原田憲治・防衛副大臣は「担当部署の不注意で十分な確認をしなかった」と陳謝した。
穀田氏によると、イラク日報の隠蔽(いんぺい)が問題となっていた昨年4月26日、安全保障関連法の成立後の2015年10月1日以降に陸自が参加した、海外での共同訓練の日報の保有状況を示す資料を提出するよう、防衛省に求めた。今年3月8日に督促したところ、防衛省は同日、米国と豪州で行われた3件の共同訓練に関する文書の保有状況を示した資料を提出した。ところが、防衛省が穀田氏に提出した資料は昨年12月25日に作成されていた。
穀田氏は資料の提出が要求から1年以上たっているうえ、資料の作成からも2カ月以上、放置されていたことから、「国会軽視ではないか」と批判した。(藤原慎一)