ニュージーランド(NZ)南部クライストチャーチのイスラム教の礼拝所(モスク)であった銃乱射事件で、在籍する生徒2人が犠牲になった地元の高校が18日、襲撃のあったモスク近くの公園で追悼行事を催し、生徒ら数百人が祈りを捧げた。
乱射、白人主義が過激化 地鳴りに似た銃声、惨劇の証言
「物静かだけど、頭が良くておもしろくて。あの優しい笑顔がもう見られないのは本当につらい」。事件で死亡した地元カシミヤ高校のサヤッド・ミルネさん(14)を、同級生のジェームス・フールさん(14)はそう話した。トビー・リンさん(14)もいつも一緒に、サッカーの話題で盛り上がりながら昼食をとった。「英国でプレミアリーグを見ようって約束していたのに」と述べ、うつむいた。
会場の公園には、学校内外から多くの人が集まり、献花や歌、寄せ書きをして死者に思いを寄せた。弟がミルネさんと同級生だったアンナ・ブリタインさん(17)は「NZは安全だと信じていた。銃の規制を厳しくする必要があると思う」と述べた。
地元紙ニュージーランド・ヘラルド(電子版)によると、もう1人の犠牲者はハムザ・ムスタファさんで、彼の父親も死亡、弟も病院で治療を受けている。(クライストチャーチ=飯島健太)