米国が再び目指す有人月探査について、ペンス副大統領は26日、2024年までに宇宙飛行士を月の南極に着陸させる方針を明らかにした。従来の計画を4年前倒しし、開発が遅れている米航空宇宙局(NASA)の次世代巨大ロケット「SLS」が間に合わない場合、民間ロケットを使う。2期目を狙うトランプ政権の業績の目玉にしたい思惑もあると見られる。
ペンス氏はこの日、南部アラバマ州で開かれた国家宇宙会議で演説。「5年以内に宇宙飛行士を再び月面着陸させるのが国家政策だ」と述べた。「NASAは総力戦であたるべきだ」とし、SLSが間に合わない場合、民間ロケットの活用を求めた。
月の南極には大量の氷があるとされ、飲み水のほかロケットの燃料にも活用が期待されている。ペンス氏は宇宙開発を進める中国やロシアの名前を挙げて警戒感を示すとともに、「我々は敵国と競争しているだけではない。自己満足という最大の敵とも競っている」と語った。
NASAの計画では、有人月面…