小惑星から試料を採取して持ち帰る米航空宇宙局(NASA)の探査機「オシリス・レックス」が3日、目的地となる小惑星ベンヌに到着した。世界で初めて持ち帰りに成功した日本の探査機はやぶさの米国版で、地球への帰還は2023年を見込む。 順調往路はやぶさ2 満身創痍だった先代機が残した遺産 オシリス・レックスは16年9月に米南部フロリダ州から打ち上げられた。2年以上かけて、約20億キロを飛行。現在、地球から約1億2200万キロ離れた場所にある小惑星ベンヌ(直径約500メートル)まで約19キロに近づいた。今後1年かけて地表を観察し、試料を採取する場所を選ぶ。 2020年に、約3メートルに伸ばしたロボットアームを表面に押しつけて窒素ガスを噴射。巻き上がった表土を集める。少なくとも60グラムの試料をカプセルに入れて地球に持ち帰る。太陽系誕生直後の約45億年前の成分がそのまま残っているとされる。これほどの量の試料を持ち帰るのは、60年代末~70年代のアポロ計画で持ち帰った月の石以来だという。 日本の探査機はやぶさ2も6月に、小惑星リュウグウに到着。着陸は来年1月以降としている。(マイアミ=香取啓介) |
米国版はやぶさ、小惑星に到着 45億年前の成分採取へ
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