大相撲の元小結隆三杉、千賀ノ浦親方(58)が27日、弟子の貴景勝(22)と大関昇進の伝達式に臨む。半年前には想像できなかった瞬間がやってくる。
貴景勝の口上は四字熟語?不撓不屈など「深い意味ある」
「千秋楽の一番は、倒れそうになるくらいの緊張感でした」「伝達式は誰でもできることじゃない。緊張しています、私も」。貴景勝が大関昇進を確実にした春場所千秋楽から一夜明けた25日、千賀ノ浦親方は、隣の貴景勝を細い目で見つめ、うれしそうだった。
すべての始まりは突然だった。昨年9月25日朝、携帯電話が鳴った。貴乃花親方(元横綱)から。一方的に聞き手に回った会話は、1分ほど。日本相撲協会を辞めるから、弟子を引き受けてほしい、という内容だった。
大横綱だった貴乃花親方は、千賀ノ浦親方から見れば同じ部屋の弟弟子。親方として同じ一門で行動をともにした経緯もある。戸惑いながら了承したが、生活は一変した。
貴乃花親方が協会に出した退職…