北朝鮮外務省の報道官は3月31日、スペイン・マドリードの北朝鮮大使館で2月に起きた襲撃事件について初めて言及し、「深刻なテロ行為」だと非難した。朝鮮中央通信が伝えた。事件への関与を認めた反体制派組織「自由朝鮮」については触れなかった。
北朝鮮報道官は事件について「国家主権への重大な侵害であり、国際的に絶対に許されてはならない」と強調。「FBIと反朝鮮団体の関係者との関与など、様々な説を注視している」と指摘した。スペイン当局の捜査結果を「忍耐をもって待つ」とした。
自由朝鮮は3月28日にホームページで自らの組織について「脱北者で構成した団体」と説明。自由朝鮮を巡る報道で活動が困難になっているとし、「構成員や実態に対する関心を持たないでほしい」と訴えた。(ソウル=牧野愛博)