「ルパン三世」「るろうに剣心」から「幕末太陽傳(でん)」まで。宝塚歌劇の数々の作品で伝説を残した、元雪組トップスターの早霧(さぎり)せいなさん。退団から2年。ミュージカル主演やショーのほか、幼児向けのテレビ番組出演など幅広い仕事に挑戦してきた。5日に開幕する舞台「まほろば」(蓬莱竜太作)では、初のストレートプレーに挑む。
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現役当時からお芝居は好きでしたし、深く掘り下げてやるお芝居をやりたいなという思いはずっとありました。ストレートプレーは、退団後に挑戦しがいのあるものの一つだな、と。
お稽古は、ミュージカルとの違いを感じながらやってます。作品づくりの土台、ベースが全然違う。振り付けも歌稽古もないですし、頼るのは脚本と演出家の言葉、そこに自分のエキスをどれだけ注入していくかという作業です。ミュージカルと違うからこそ、刺激的で面白いです。
――今作で演じるミドリは、長崎の実家を離れ、東京で仕事をする長女役。長崎出身で、妹のいる自身と重なる部分も多い。
自分がイメージしたミドリを、みなさんとどう融合させていくか。他のキャラクターといい形でぶつかって化学反応が起きるのが楽しみです。
普段の私だったら、長崎に帰っ…