航空機エンジンの検査不正が発覚したIHIは9日、過去10年で国内航空会社向けに整備したエンジンの75%にあたる34台で不正が見つかったと発表した。3月に公表した過去2年分の13台から大きく増えた。国土交通省はこの日、航空法に基づいて、エンジンの回収や再発防止などを求める業務改善命令を出した。
IHIが過去10年間に整備した国内航空会社のエンジン全45台を調べ、品質検査を無資格者が実施したり、工程の順番を入れ替えたりする不正が計1251件見つかったという。過去2年間では計211件の不正があったと公表していたが、国交省から過去10年分を調べるよう求められていた。
国交省は、不正があった国内向けエンジンの安全性に問題はないと確認する一方で、背景に納期を優先して安全を軽視する意識があったと判断。5月10日までに再発防止策を報告するよう求めた。
不正があった瑞穂工場(東京)…