ペルーのアラン・ガルシア元大統領(69)が17日、首都リマ市内の自宅で拳銃自殺した。ペルー内務省が発表した。元大統領には汚職疑惑があり、警察が身柄拘束のために自宅に来た際、自殺を図ったという。
内務省の発表などによると、17日午前6時半ごろ、警察官が身柄拘束のためにガルシア氏の自宅に到着すると、数秒後に発砲音がして、ガルシア氏が拳銃で頭を撃ち抜いていたという。リマ市内の病院に運ばれて処置を受けたが、死亡したという。
ガルシア氏には大統領2期目(2006~11年)在任中の地下鉄工事に絡み、ブラジルの建設大手オデブレヒト社から賄賂を受け取った疑いがかけられていた。昨年11月には検察当局の事情聴取の直後に在ペルーのウルグアイ大使公邸に駆け込み、亡命申請したが、認められなかった。
ガルシア氏は1985年、36歳で大統領に就任し「ペルーのケネディ」などと呼ばれた。だが、ハイパーインフレに見舞われ、経済が混乱した。(ボゴタ=岡田玄)