ペンス米副大統領は7日、ワシントンで講演し、南米ベネズエラのマドゥロ政権を離反した情報機関元トップへの経済制裁を直ちに完全解除すると表明した。ほかの政府高官や軍人にも制裁解除の用意があることを示し、離反を呼びかけた。「独裁政権」として退陣を求めるマドゥロ氏側への新たな圧力策を示した。
ペンス氏は「平和的な政権移行と民主主義をもたらすために外交的、経済的な圧力を行使し続ける。全ての選択肢がテーブルの上にある」と述べ、軍事介入の可能性を否定しなかった。そのうえで、「米国は(ベネズエラの)憲法のために立ち上がり、法の支配を支持する人々には制裁緩和を検討する」と述べ、マドゥロ氏側から離反者が続くよう求めた。
ペンス氏はまた、トランプ大統領の指示を受け、米海軍の病院船を6月にベネズエラ近海に派遣することも明らかにした。ベネズエラからたくさんの難民が流入している近隣国の負担を緩和するためという。(ワシントン=渡辺丘)