菅義偉官房長官は22日午前の記者会見で、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設工事について「丁寧に説明をしながら、辺野古埋め立てを進めたい」と述べた。
移設問題は21日に投開票された衆院沖縄3区の補欠選挙で争点となった。移設を容認する自民党新顔が敗れたが、工事は従来通り続ける考えを示した。
菅氏は会見で、米軍ヘリが重さ約8キロの窓枠を飛行場近くの小学校の庭に落下させた2017年の事故などを挙げ、「原点は世界一危険な普天間の返還だ。固定化は絶対に避けなければならない。これは地元との共通認識だ」と強調した。
辺野古への移転が「安全保障環境を考えた時に唯一の解決策であるという考えに変わりはない」とも語った。
安倍晋三首相も22日午前、沖縄3区補選での敗北について首相官邸で記者団に問われ、「大切なことは沖縄の基地負担の軽減をはかり、ひとつひとつ結果を出していくことだ。一日も早い普天間飛行場の全面返還をめざしていきたい」と述べた。(大久保貴裕)