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「常軌を逸した言動」自公、丸山氏の譴責決議案を提出

自民、公明両党は21日、北方四島を戦争で取り返す是非に言及した丸山穂高衆院議員(日本維新の会から除名)に「猛省を促す」などとする譴責(けんせき)決議案を衆院に提出した。野党側は辞職勧告決議案を出しており、衆院議院運営委員会は21日の理事会で両案について協議を続けることを確認した。


譴責決議案は、丸山氏の発言を「常軌を逸した言動」「憲法の平和主義をおよそ理解していない」と指摘。「北方領土返還に向けた交渉に多大な影響を及ぼし、我が国の国益を大きく損なうものと言わざるを得ない」と非難した。


「議員の出処進退は自ら決すべきことが基本だ」と指摘。立憲民主党や維新など野党6党派が衆院に出した辞職勧告決議案には「議員の身分に関わることは慎重に取り扱う必要がある」と同調しない考えを示した。


衆参両院の事務局によると、譴責決議案が提出された例は過去にない。


自民の二階俊博幹事長は21日、党役員連絡会後の記者会見で、野党提出の辞職勧告決議案について「一刀両断のもと(議員の身分を)断ち切ることは慎重の上にも慎重であるべきだ」。公明の山口那津男代表は21日の会見で「許されざる発言を厳しく責めて戒めるという院の姿勢を取るべきだ。議員辞職勧告決議案の内容は譴責決議案と重なる部分もあり、与野党でもう少し協議をしていくのがいい」と述べた。(永田大)


自民・公明両党が提出した丸山穂高衆院議員に対する譴責(けんせき)決議案の要旨


丸山氏の常軌を逸した言動は、元島民の方々のお気持ちを傷つけただけでなく、憲法の平和主義を理解していない戦争発言は、北方領土返還に向けた交渉に多大な影響を及ぼし、国益を大きく損なうものと言わざるを得ない。


平和主義の認識を欠く議員の存在を国内外に知らしめ、衝撃を与えた事実は否めず、本院の権威と品位を著しく貶(おとし)める結果となった。


他方、議員の身分に関わることは極めて慎重に取り扱う必要があり、これまで明白かつ重大な違法行為に当たる場合にのみ議員辞職勧告決議を行ってきており、問題発言を理由に同決議を行ったことはない。


議員の出処進退は自ら決すべきことが基本。全国民の代表として議員となっている重みを自覚し、適切な判断を下すよう、猛省を促したい。


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