陸上自衛隊の輸送機オスプレイの陸自木更津駐屯地(千葉県木更津市)への暫定配備方針について、原田憲治防衛副大臣が24日、同市役所を訪れ、渡辺芳邦市長に今年度末から配備する考えを伝えた。地元には恒久配備への懸念があり、渡辺氏は回答を保留した。
木更津駐屯地にオスプレイ暫定配備へ 佐賀の調整難航で
原田氏は「佐賀空港に配備する方針は変わらないが、国内の暫定配備先が必要だ」と協力を求めた。渡辺氏は「市民の意見を聴きながら検討したい」と述べるにとどめた。
防衛省は、南西地域を防衛する部隊を有事の際に移送するため、陸自オスプレイの配備先に佐賀空港を想定している。ただ、佐賀県と地元漁協の間で結ばれている公害防止協定の見直しや、新たな土地の造成に数年はかかるとされている。
米国から日本に納入済みのオスプレイ5機は米国に留め置かれ、自衛官が現地で操縦や整備の訓練中。米側との取り決めでその期限は来年5月に迫っているため、暫定配備先の選定を急いでおり、防衛省は米軍オスプレイの整備拠点となっている木更津駐屯地に暫定的に配備する方針だ。