トヨタ自動車は、ミャンマーに自動車の生産工場を建設する。同国では近年、新車市場が拡大しており、現地生産で需要を取り込んでいく。
最大都市ヤンゴン郊外の「ティラワ経済特区」につくる。供給網が発達していないため、主要な部品を現地に運び込んで組み立てるノックダウン方式を採用。ピックアップトラックを生産し、まずは年間で数千台規模をめざすという。東南アジアでは、タイやインドネシアなどに続いて、6カ国目の生産拠点となる。
ミャンマーにおける自動車市場は、中古車が大半を占めてきた。2017年に同国政府が右ハンドル車の輸入を原則禁止とするなど規制を強め、輸入車よりも現地生産の新車を優遇する政策を推進している。日本メーカーではスズキと日産自動車が進出し、米フォード・モーターや韓国の現代自動車も進出している。
ミャンマー自動車協会によると、同国の18年の新車販売台数は約1万7500台で、前年比の2・1倍。人口は約5300万人で、年率6~7%の経済成長が続き、新車市場の拡大も期待されている。