経営再建中の液晶パネル大手ジャパンディスプレイ(JDI)が出資の受け入れ交渉をしていた台湾の電子部品大手TPKホールディングが交渉から離脱し、台湾の投資ファンドCGLグループも交渉から離脱する公算が大きいことが17日、わかった。中国1社・台湾2社の企業連合から最大800億円の出資を受ける金融支援の枠組みは崩れた。JDIは新たな出資者からの支援の取り付けをめざすが、再建は綱渡りだ。
JDIは同日、TPKから出資交渉を離脱すると通知を受け、CGLからも出資の可否について通知を受けていないと発表した。関係者によると、CGLも交渉から離脱する可能性が高まっている。中台連合3社が14日までに出資に必要な手続きをとると説明していたが、18日の定時株主総会までに金融支援策をまとめることはできなかった。
台湾2社が枠組みから離脱すると、計393億円の金融支援が見込めなくなる。JDIは17日、①中国の大手投資会社ハーベストグループが407億円としていた出資額を418億円に引き上げる②香港の投資ファンドのオアシス・マネジメントが164億円を出資する③ハーベストの追加出資か、新たな出資者によって218億円を用意する――との代替策も発表した。それぞれ27日までに出資に必要な手続きをとるとしている。これとは別に、国内企業や海外の投資ファンドから出資の意向表明を受けているという。
関係者によると、台湾勢の離脱…