来日中のトランプ米大統領が26日夕、東京・両国の国技館を訪れた。その観戦スタイルから警備態勢まで、いずれも異例ずくめ。来場者や相撲関係者から、歓待と不満がない交ぜになった声が上がった。
正面最前列の升席は見慣れぬ光景だった。席を仕切る鉄枠が取り外され、約4升分(16人分)にソファのような椅子4脚が据えられていたからだ。
トランプ氏、にじんだ手持ち無沙汰感 相撲観戦に違和感
午後5時前、安倍晋三首相夫妻とトランプ大統領夫妻が大歓声の中、登場すると周辺は総立ちになり、一斉にスマートフォンを向けた。客席からは「立つな!」「相撲を見に来たんだろ!」との声もちらほら。場内には「お座りになってご観戦ください」とアナウンスが流れた。次の取組の呼び出しまで3分ほど間が空いた。
トランプ氏の真後ろには説明役の八角理事長(元横綱北勝海)が控え、その周囲を警護にあたるダークスーツのSPらが固めた。熱戦に沸く桟敷席の一角で、拍手もせず、無表情で土俵に背を向けてあちこちを見つめた。
トランプ氏が現れたのは結びま…