第2次世界大戦中に日本軍が占領しようとし、多くの兵士や住民が死傷したインド北東部インパールで、日本軍撤退から75年を迎え、戦没者の慰霊式が開かれた。これに合わせ、地元住民が集めた兵士の遺品を展示する平和資料館も開館した。かつての激戦地の住民たちは、戦争の記憶を風化させないよう取り組んでいる。
慰霊式は22日あり、日印政府関係者や地元住民のほか、日本からも兵士の遺族らが参加。その中の一人、京都府宇治市の澤井園子さん(49)は大叔父がインパール作戦で死亡したが、どんな最期かはわからないという。「母は生前、大好きなおじさんの供養に行きたいと言っていた。今回、私がここで手を合わせることができてよかった」
インパール作戦は現地で「日本戦争」と呼ばれるが、詳細を知る人は少ない。住民の会社員ユンナム・ラジェシュワルさん(42)は「学校では(インパール作戦について)何も教わらなかった。祖父母から日本兵がいたことを聞いただけだった」と語る。
多くの人が死んだにもかかわら…