パイロットの乗務前の検査でアルコールが検知される問題が相次いだ日本航空が、飲酒の規制を23日から再び厳しくした。4月以降、飲酒を禁じる期間を乗務前12時間以内に緩和していたが、その後もアルコールが抜けずに乗務を交代する例が複数あり、滞在先については乗務前24時間の飲酒を禁じたという。
日航では今月、男性副操縦士が滞在先でビールの中ジョッキ約10杯を飲んだためアルコールが抜けず、20日の乗務を交代していた。4月以降、グループ会社も含め滞在先の飲酒で乗務を交代する例がほかに2件あり、対策が必要と判断したという。
昨年10月にパイロットが英国で逮捕された飲酒問題を受け、日航は乗務前24時間以内の飲酒や滞在先での飲酒を禁止していた。検査態勢が整ったとして、今年4月以降は通常通りに戻していた。(贄川俊)