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「父と同じ記者に」事件後知った亡き子の志 松本サリン

長野県松本市で1994年、猛毒のサリンがまかれた「松本サリン事件」から27日で25年となった。昨年、事件を起こした元オウム真理教幹部の死刑が執行された。発生から四半世紀、遺族の無念は晴れない。


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「25年経とうが、死刑が執行されようが、何も気持ちに変化がない」。阿部和義さん(76)は、長男で信州大経済学部の2年生だった裕太さん(当時19)を事件で亡くした。


今月中旬、和義さんが取材に淡々と胸中を語った。


25年前――。


第一報は、発生翌日の明け方に見たテレビのニュースだった。「松本で7人死亡」。そこに、長男裕太さんの名前があった。特急電車に飛び乗った。泣き崩れる妻の隣で、朝日新聞の記者だった和義さんは、その日の取材予定を断る連絡を入れた。


松本署に着いたのは午前11時…


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