高松市内で万引きをしたとして窃盗罪に問われながら、判決公判を2回欠席した市内の建設作業員の男(26)に対し、高松地裁の湯川亮裁判官は1日、「反省していない」と述べ、懲役1年(求刑懲役1年10カ月)の判決を言い渡した。男は6月にあった3回目の判決公判に出たが、検察官が求刑を準備しておらず、言い渡しは最初の判決公判から2カ月近く遅れた。
判決によると、男は1月、同市内のドラッグストアでウイスキーなどを万引きした。別の窃盗事件で執行猶予期間中だった。
男は3月の初公判の後、保釈されていた5月9日の判決公判に姿を現さず、延期された同27日も欠席。6月24日、3回目の判決公判にやっと姿を見せ、「判決を受ける覚悟がなかった」などと釈明した。
検察官は「反省しているのか」などと怒った表情で男を問い詰めていたが、湯川裁判官から求刑を求められると、「被告が出頭するか定かではなかった」などと準備していないことを明らかに。湯川裁判官は戸惑いながらも、3回目の延期を決めた。
男は保釈を取り消され、この日は手錠と腰縄姿で入廷した。(平岡春人)