車いすを操りながら車上荒らしを繰り返したとして、窃盗や器物損壊の罪などに問われている高松市に住む無職の男(66)の公判が4日、高松地裁であった。検察側は懲役2年6カ月を求刑した。判決は3月8日に言い渡される。
起訴状などによると、男は昨年8月7~30日、高松市内のゴルフ練習場やパチンコ店の駐車場で、車の窓ガラスを工具などで割り、車内にあった財布やハンドバッグ、ゴルフバッグなど15点以上を盗んだとされる。盗品を売りに行ったリサイクル店でも、車上荒らしをしていたという。
公判でのやりとりによると、男は30年以上前に事故で足を切断。1人で度々、車椅子で出かけて盗みを繰り返していたという。証人で立った妻(51)が「今後は1人で外出しないよう見張る」と言うのを見て、「体が不自由で働けず、金に困っていた」と話していた男は「更生して家族と第二の人生を送りたい」と反省していた。(小木雄太)