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打撃重視のチームでも 投手に転向「やってよかった」

(8日、高校野球山梨大会 日本航空14―1増穂商)


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来春、市川、峡南両校と統合する増穂商。先発を託されたのは左腕、後藤青嵐(せあ)投手(3年)だ。


高校入学時に外野手から転向。当初は制球も安定せず、大量リードした試合で九回から登板し、逆転負けを喫したこともある。


チームのテーマは「打ち勝つ野球」。打撃練習に力を入れる中、別メニューを続けた。細長い台の上でバランスを取りながら投球フォームを確認し、坂道ダッシュを繰り返した。


仲間はそんな姿を見ていた。「一人でずっと頑張ってきた。エースは青嵐しかいない」と中込圭亮主将(3年)。夏の大会前、春は別の選手が付けた「背番号1」を託された。


初回、1点を先制され、なお2死満塁。何度も経験したピンチの場面で「一つのアウトを取るだけ」と言い聞かせ、自信のある外角低めの直球で見逃し三振を奪った。日本航空の長打攻勢に六回途中で降板したが、「投手をやって本当によかった」と晴れやかに話した。(野口憲太)


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