(8日、高校野球山梨大会 甲府東9―3笛吹)
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「変化球が外れている。直球でカウントを取りに来る」。笛吹の大塚勇真主将(3年)は狙いを定め、四回の打席に向かった。2球目の内角低めを振り抜くと、打った瞬間に本塁打を確信した。
昨夏、「控えめな自分を変えたい」と主将に立候補した。打撃力の強化へ、チームはマシンや場面を設定した打撃練習を繰り返した。「主将としてチームを引っ張る」と自らも懸命にバットを振った。
七、八回と守備の乱れもあり、相手の猛攻を受けた。「気を付け、礼」。試合後、応援席にあいさつを終えると、こらえきれずにひざをついて泣いた。「守備を鍛えて頑張ってほしい」と後輩たちに言葉を贈った。(野口憲太)