南水北調(中国南方地域の水を北方地域に移すプロジェクト)中線がフル稼働し、河北省・河南省の河川へ水を補給している。水利部(省)によると、南水北調中線1期プロジェクトの幹線水路は3月13日より、送水量を設計上の毎秒350立方メートルまで徐々に拡大し、河北省・河南省の25本の河川に生態給水を実施している。2019−20年度華北地域における10億立方メートル生態給水任務の達成を保証する。人民日報海外版が伝えた。
中線プロジェクトは3月24日まで、河北省内の◆陽河(◆はさんずいに釜)、七里河、泜河、滹沱河、沙河などの11本の河川に水を補給している。河南省内の湍河、白河、双洎河、十八里河、淇河、安陽河などの14本の河川に水を補給している。
南水北調中線は漢江の状況及び丹江口ダムの貯水状況などを総合的に考慮し、時期を見計らい生態給水を実施する。水利部長江水利委員会の24日の水状況日報によると、丹江口ダムの水位は162.31メートル、ダム流入量は毎秒1260立方メートル。水利部の今年の洪水対策の計画に基づき、丹江口ダムは安全に雨期を乗り切る正常な水位を維持し、貯水容量を空ける必要がある。これは生態給水に有利な条件を提供した。
中線プロジェクトは2017−19年の3年連続で、丹江口ダムの雨期に余った水を利用し一部の河川・湖沼への生態給水を行った(計12億3700万立方メートル)。水利部と河北省は2018年9月より共同で、華北地域地下水の過剰摂取の総合対策・川や湖による地下水の涵養を行い、南水北調中線を主な水源とし、滹沱河、◆陽河、南拒馬河の3本の重点試行河川に計8億5200万立方メートルの給水を行った。3本の河川は活力を取り戻した。(編集YF)
「人民網日本語版」2020年4月